総合英語Forest|分かりやすく文法が網羅された辞書的な参考書!特徴と使い方
科目 | 英語 |
出版社 | 桐原書店 |
目的 | 英文法理解 |
対象者 | 詳しい文法解説を参照したい人 |
難易度 | センター~難関大学まで網羅 |
分量 | 655ページ |
使用期間 | 入試直前まで |
ジャンル | 英文法 辞書型参考書 |
・具体的なオススメポイント
英文法 辞書型参考書
・注意点
この参考書を1冊全部やるのではなく、他の文法問題を解いていて分からなかったテーマだけ参照すること
文法が網羅された辞書的な参考書『総合英語Forest』
『総合英語Forest』は、大学入試に必要な英文法事項が分かりやすく網羅されている辞書的な参考書です。基礎レベルから応用レベルまでのほぼすべての知識が詰め込まれていますので、ボリュームが多く、見た目にも辞書のような厚さになっています。この参考書を使って学ぶというよりは、別の文法問題集を解きながら、分からないところだけをForestで調べて理解を深めるという使い方がおすすめです。
初学者がこの本を使って1から勉強しようとすると、量が多すぎて最後までたどり着けずに終わってしまいます。そのため、この参考書はすべてやるのではなく、分からない知識を補強するためのサブテキストとして使用するようにしてください。なお、この参考書は優れた内容ですが、2017年~2018年に販売を中止しているため、書店には並んでいないことが多いようです。ネットで本が買える各種サイトではまだ取り扱いがあるので、購入したい人は探してみてください。
似たような他の文法解説書よりも分かりやすい
大学入試で出題される英文法を網羅的に解説したテキストは、このForest以外にもいくつかあります。たとえば、『Vintage』『ブレイクスルー』『ATLAS』『デュアルスコープ総合英語』などです。どれも網羅的に幅広い知識が掲載されている点では似ているのですが、Forestはその中でも特に解説が分かりやすいのでおすすめの教材です。
Forestの内容構成は、各文法テーマに対して3つのパートで解説される形となっています。Part1では、その文法がどういうときに使われるのか、どういう意味なのか?という基本を理解することができます。Part2では、基礎的な用法を具体的な例文を通して詳しく解説してあり、Part3ではさらに詳しい文法知識や周辺知識が解説されているという形です。これにより、文法知識にあいまいなところがある人や、英語に苦手意識がある人でも、スムーズに理解を深めていくことができるようになっています。また、文章だけでなく概念図やイラストも豊富で分かりやすい紙面構成です。
英文法の辞書的な用途で1冊選ぶなら、この『総合英語Forest』を手元に置いておくことをおすすめします。
併用するのにおすすめの文法問題集
辞書的な使い方で、わからない文法問題が出てくるたびに参照するのに役立つForestですが、併用して解き進めていく文法問題集としておすすめのものがいくつかあります。英語が苦手な人は、できるだけ解説が分かりやすい文法問題集がおすすめです。中学英語レベルから理解が曖昧であったり、自信がないという人には、『大岩のいちばんはじめの英文法』シリーズをおすすめします。
この教材は、タイトルの通り文法問題集として一番初めに取り組めるよう、基礎的な内容から解説されているのが特長です。また、中学の英文法は一通り自信があるけど、標準的な大学受験向け問題集を解いてみたら難しかったという人には『山口俊二 英文法 講義の実況中継』シリーズがおすすめです。こちらは、「いちばんはじめの英文法」と比べるとやや難易度が高いレベルまでを分かりやすく解説した講義系の参考書です。文法テーマは一通り理解できていて、あとは入試の過去問レベルの文法問題を解き進めていきたいという人には『NEXTSTAGE』などが人気です。ただし、このレベルの参考書には文法テーマの基礎的な解説が無いので、解答を読んでも理解できないところがあったり、解答の根拠があいまいな部分があったりする場合には、Forestの該当ページを読んで知識を補強するのが良いでしょう。
英語学習は単語、文法、英文解釈、そして長文の順で
Forestは文法事項が網羅されている辞書的な参考書ですが、これを使って文法をマスターするだけでは英語の入試問題で点を取るには足りません。その他に、単語力、英文解釈力、そして長文読解力があってはじめて、試験で高得点が狙えるようになります。文法に関してはForestを辞書代わりにして、他の文法問題集を1冊きっちり仕上げればたいていの入試問題に対応できるようになりますが、それに加えて単語と英文解釈、そして長文読解の練習をしていくようにしましょう。
単語に関しては、『システム英単語』など、1語1訳で単語に意味を覚えられる単語集を使って仕上げていきましょう。また、英文解釈はひととおり英文法の理解が終わった後、短い例文を読み解いていくことで実力が身につきます。英文解釈のおすすめの参考書は『英文読解入門 基本はここだ!』や『入門英文解釈の基礎70』などです。これらの参考書で、短文を正確に解釈できる力を身につけたら、最終段階で長文読解の練習を行いましょう。『レベル別問題集』シリーズなどを使って、自分の実力と志望校の入試問題のレベルに合わせた長文読解演習をするのがおすすめです。その後、過去問を繰り返し解いて、志望大学の出題パターンに慣れていくようにしてください。解いていく中で、文法が曖昧になったところがあったら、Forestを繰り返し見直して知識を確実なものにしていきましょう。
まとめ
『総合英語Forest』は、大学入試で必要な英文法の知識が基礎から応用まで解説された辞書的な参考書です。別に1冊、文法問題集にとりくみつつ、分からないことが出てきたときにForestの該当ページを読んで理解するという使い方をおすすめします。ボリュームは多いですが1つ1つのテーマの解説はその分詳しく、分かりやすくなっていますので英語が苦手な人にもおすすめの1冊です。分からない文法はForestで理解しながら、英語の実力アップに取り組んでいってください。