基礎英文問題精講|英文読解の問題をたくさん演習したい人におすすめ!特長と学習方法
科目 | 英語 |
出版社 | 旺文社 |
目的 | 英文読解 |
対象者 | 英文読解の力をアップしたい人 |
難易度 | 難関私大・国公立レベル |
分量 | 272ページ |
使用期間 | 高3春~過去問演習前まで |
ジャンル | 英文読解問題集 |
・具体的なオススメポイント
受験で狙われやすい読解問題のパターンが網羅されている
・注意点
分量が多く解説が固いので英語が得意な人向け
英文読解の問題演習を積みたい人向け『基礎英文問題精講』
『基礎英文問題精講』は、大学受験の英文読解の問題集として長年人気を博している問題集です。英文読解の問題をたくさん演習して、読解力をアップしたい人におすすめの内容となっています。
ただし、出版されてから比較的年数がたっていることなどから、扱われている英文や解説の文体はやや古く、固い印象が否めません。読解力に自信がない人や、英語の勉強に苦手意識がある人にとっては、『基礎英文問題精講』のボリュームをこなすのが難しいこともあるので、自分のレベルや読みやすさに合わせて選ぶようにしましょう。
すでに高校で習う英文法の理解がすんでいて、あとはたくさん問題を解いて実力を磨いていきたい!と考えている人にとってはおすすめできる良書です。今回は、そんな『基礎英文問題精講』の詳しい特長と学習方法について解説します。
文体は固いが、順番にやっていけば実力が身に付く
『基礎英文問題精講』の解説は比較的固めで、決してわかりやすいものではありません。しかし、わからない部分を繰り返し復習して読み解いていけば、確かな実力が身に付きます。
一人で解説を読んでも理解できない部分があったら、先生に聞けるような環境にいる人であれば、よりスムーズに学習できるでしょう。もし、周りに英語の質問ができる人がいない場合には、もっと難易度の低い英文解釈の教材を使って学習した方が、効率よく英文読解力を身につけることができます。
『基礎英文問題精講』に載っている例文は、すべて過去に大学入試で出題された英文の引用です。大学入試で問われやすいポイントや、狙われやすいテーマを網羅するような形で問題が厳選されているので、一通りマスターしておけばほとんどの読解問題に対応できるようになります。
ただし、引用されている英文は評論や説明文などが多く内容的な面白さは考慮されていないので、英文に興味が持てないと勉強する気が起きないというタイプの人は注意してください。
繰り返し学習してすべてのポイントをマスターしよう
他の教材を学習する際にも言えることですが、『基礎英文問題精講』の場合は特に、繰り返しの復習が大切です。扱われている例文の難易度や解説のレベルが高いので、1周解いただけでは英文読解の思考プロセスがなかなか身に付きません。
1周目で理解したポイントについては、時間をおいて2周目に解けるかどうかをチェックしましょう。また、2周目で忘れてしまっていたポイントがあれば3周、そして4周と反復学習していってください。
やりこんでいくと、解き方のパターンが反射的に頭の中に浮かぶようになります。大学入試の読解問題でポイントとなるような項目はほとんど網羅されているので、この教材を1冊しっかり極めておけば、初めて見る読解問題でも解き方が瞬時に見抜けるようになるでしょう。
なお、単に正解を丸暗記する学習法だと、初見の問題に応用する力が身に付かないので、なぜその答えが正しくなるのかという解答の根拠を自分の言葉で説明できるように意識して学習するのがおすすめです。
学習方法についての指南が随所にちりばめられている
『基礎英文問題精講』の利点の一つに、英文読解の学習方法についての指南が書かれていることが挙げられます。英文法そのものの解説のほかに、英文読解力を身につけるためにはどういう勉強が有効なのか?といったポイントや、反復して学習する際にどのような点に注意すべきか?といった内容がちりばめられているのが特長です。
この部分もやはり文体が固いので、厳しい先生について指導を受けているかのような感じになります。人によって好みがわかれるところだと思いますので、『基礎英文問題精講』の問題量と解説のテイストでみっちりと学習を積み重ねたい人にはおすすめです。
なお、取り組む時期としては英文法や単語の習得が一通り済んで、英文解釈の基本が身に付いたあとくらいがよいでしょう。高校三年の1学期中間テストあたりから学習をスタートして、夏休みいっぱいごろまでをかけて1周目を終わらせられると理想的です。
その後、2周目、3周目に取り組む際には1周目ほど時間がかかりませんので、過去問演習に入る前まで繰り返し復習して仕上げていきましょう。
まとめ
今回は、英文読解の問題集『基礎英文問題精講』の特長や学習方法についてご紹介しました。扱われている問題のレベルや量が多く、また解説も固めな文体なので好みがわかれる教材です。
しかし、1冊しっかりと仕上げた時に得られる読解力の高さは、難関大学の受験にも十分に通用するレベルに達します。英文法や単語、そして基本的な英文解釈の勉強がすんだあと、この1冊に絞って英文読解の修行を進めていけば、過去問演習前には十分な読解力が身に付くでしょう。
英語がある程度得意で、さらに伸ばして入試の得点源にしたいと考えている人にとってはおすすめできる読解問題集です。そして、反復学習を繰り返すほど、初見の問題を読解するための視点や考え方のプロセスが増え、得点アップにつながります。
『基礎英文問題精講』に取り組む際には、1周解いて終わりにするだけではなく、2周、3周と繰り返し学習して正解の根拠を自分で説明できるようにしていってください。