[改訂版]現代文キーワード読解
科目 | 現代文 |
出版社 | z会出版 |
目的 | 現代文読解 |
対象者 | 現代文の点数をアップしたい人 |
難易度 | 国立二次・難関大レベル |
分量 | 360ページ 8章 |
使用期間 | 過去問演習に入る前 |
ジャンル | 現代文長文 |
・オススメポイント
入試に頻出のキーワードが網羅されている
・注意点
キーワードの意味と同時に、それが使われる文脈を把握すること。
難しい場合は『ことばはちからダ!』の方から着手
国立二次・難関大の現代文対策に必須!
『現代文 キーワード読解 頻出テーマ×必修語160×入試問題』は、国立の二次や難関大の現代文対策におすすめの一冊です。現代文でよく出題されるテーマやキーワードはほとんど網羅されている参考書で、この本で一度テーマを理解しておけば大抵の出題に対応できるようになります。
現代文に出題される文章が苦手な場合、読解力の問題以前にまずはキーワードを知らないという原因が考えられます。日常生活ではあまり触れることのない哲学や科学などの文章が出題されるため前提知識がないと文章の趣旨を読み取りにくい場合が多いです。
そんな時にあらかじめこの参考書を使ってテーマに慣れ親しんでおけば、「この話題が出てきた時はこういうことが重要になってくる」とか、「こういうキーワードが出てきたら議論される品質のテーマはこれ」といった推測ができるようになります。このような前提知識を持って設問にあたることで入試問題でも難易度下げて解くことが可能です。
キーワードというより、本文を知ろう
タイトルにはキーワード読解と入っていますが、キーワードの意味を覚えるというよりは、 そのキーワードが出てくる本文の文脈の方が大事です。キーワードの意味だけ分かっていても、それがどういう文脈で扱われやすい言葉なのかが分かっていないと文章の要旨や筆者の主張を読み違えてしまう危険性があります。
そのため、そのキーワードの背景にある前提知識やどんな意見がよく扱われるのかといった文脈に数多く触れておくようにしましょう。ひとつひとつの語句について神経質に意味を暗記するというよりは、本文をしっかりと読み込んでおいて苦手分野に対する精神的なハードルを下げておくことが大切です。
この一冊にほとんどのテーマは網羅されているため、一通り本文を読み終わった後では過去問などで一度も見たことがないテーマというのは出てこないことでしょう。全く未知のテーマが出てきてしまうとやはり読解のスピードも遅く正解率も下がってしまうので、入試問題に着手するための下準備として本書に読み慣れておくと良いです。
読解が苦手ならこちらの参考書から手を付けよう
なお『現代文キーワード読解』に収録されている本分野キーワードは難易度が高いものが多いため、普段読書をしない人やニュースなどにあまり触れてこなかった人にとっては難しい可能性があります。 もし難しいと感じる場合には、同じく現代文のキーワードについて扱った参考書『ことばはちからダ!』の方がおすすめです。
こちらも入試で頻出のキーワードを取り扱った問題集になっていますが難易度的には易しくなっています。ただしを使われている例文の難易度は結構高いので、まずはキーワードの意味を正確に抑えるようにしましょう。現代文キーワード読解が本文の文脈に慣れ親しむことを目的としているのに対して、ことばはちからダの方はキーワードの意味を押さえるという目的で使うようにするのがおすすめです。
到達できるレベルとしては、 ことばはちからダの方が日大・センターレベル、現代文キーワード読解の方が国立二次試験や難関私大レベルまで対応できるといったところです。自分の志望する大学の入試問題レベルや、現代文に対する苦手意識に応じてどちらの参考書からスタートするかを決めるようにしましょう。
『現代文キーワード読解』を使った学習の進め方
この参考書は前述の通り、キーワードの意味を一対一対応で暗記していくというよりはそのキーワードが使われている文脈を本文の中で読んで慣れ親しんでおくという目的で使うのがおすすめです。そのため、知識が身についているかどうか確かめるテスト的な復習というよりは、 その分野に対しての苦手意識がなくなるぐらいに何度も繰り返し読んでおくという学習方法をお勧めします。
できれば、そのテーマの本文が出題される場合に頻出の考え方やよく議論されるポイント、それに対しての反対意見や賛成意見などを自分なりに説明できると完璧です。最初はぼやっとしたイメージを把握するぐらいでも構わないので、とにかく本文に慣れ親しんでテーマに対する理解を深めていきましょう。この参考書に記載されているテーマがだいたい分かれば現代文で出題される読解問題で困ることはほとんどないと言えます。
まとめ
『現代文キーワード読解』は、 大学入試の現代文で頻出のテーマやキーワードについて扱った良書です。ただし、キーワードの意味を一つ一つ覚えるというよりは、そのキーワードがどのような本文の中で、どういう文脈で使われているのかという点に慣れ親しむ目的で使うのが理想的です。
何度も繰り返し読んでおくことで、大学入試の現代文で出てくる各テーマについての苦手意識をなくしていきましょう。なお、現代文の読解が苦手な人やそもそもの語彙力が足りていないと感じる人は、これと同じキーワードを扱った参考書でより難易度の低い『ことばはちからダ』の方から着手することをおすすめします。
まずは基本的な言葉の意味を抑えた上で、各テーマの前提知識を深めていくようにしてください。